塩について考える2

原始生物は30億年以上海で過ごした。

生物学者の説を辿ると、
地球が誕生したのは45億年前、
生命誕生は35億年前の海、
生物が海から陸へ上がったのは4億年前、
哺乳類誕生はその2~3億年後。
人の体液は太古の海水と類似した塩類組成。
血液の浸透圧は太古の海水と同じ。
それは太古の名残りを示すもの。

健康体を保つには塩が必要

人の体重は3分の2が水分。
その液体は細胞内液と細胞外液で構成されている。
両者は細胞膜を通してバランスをとっている。
両者間で物質の出入りは浸透圧の差によって行われる。
両者のバランスがうまくとれないと病気になったりする。
この調節作用に塩が働いているわけだ。
また、塩は体内のPH(酸性/アルカリ性)を調整している。
体内を中和するのに働くのがナトリウムなのだ。
天然の塩は鉱物の結晶でありミネラルの集まり。
成分はナトリウム、塩素、カリウム、マグネシウム、硫酸イオン・・等。

沖縄の塩

ギネスブックにも登録された沖縄の塩

「雪塩」工場見学は6年前。
「ぬちまーす」工場見学は2年前。
「雪塩」は近くのスーパーでも陳列されるようになっている。

私と同年齢の高安社長の書籍「塩健康革命」から
その一部を抜粋させていただく。

健康のために「塩をたくさん摂りましょう」
という時代がやってくるかもしれません。
塩は人間にとって不可欠な要素で、ナトリウムは体に必須のミネラルです。
その役割は体内の細胞を正常に保ったり、神経や筋肉の働きを調整したりして、
生命に直結する大切な働きをしています。
塩が足りないと身体のあちこちが故障してしまいます。
食事で口からの摂取以外に入浴や手洗い等で浄化するのもよいでしょう。

塩の摂り過ぎが高血圧を起す悪役と宣伝されているのは
工業用の精製された純粋な塩化ナトリウムが摂取され続けたためです。
塩の摂り過ぎは高血圧を招く要因といわれ、
塩分を控えることが常識にされた現代の日本。
その背景を辿りながら本来の塩について、その主張を紹介します。

塩化ナトリウムが体内に蓄積すると
それを薄めるため、血管に水が入り込み、
血液量が増えて高血圧を引き起こし、
心臓病や脳卒中を招くという図式が成り立っている。
それは
ミネラルを徹底的に取り除き、
塩化ナトリウム99.5%以上の塩だからです。

日本は明治38年(1905年)に財政収入確保と
塩事業の保護育成を目的として
塩を国の専売にしました。
その後、昭和23年(1948年)に塩の製造販売は
日本専売公社が行うようになりました。

さらに、昭和60年(1985年)から
日本たばこ産業株式会社に引き継がれ、
平成9年(1997年)専売が廃止されるまで、
90年以上にわたり私たちは塩を自由に選ぶこともできず、
化学工業用に精製された塩(塩化ナトリウム)を
国によって強制的に摂らされていたのです。

塩は人間にとって必要不可欠なものです。
本当は悪いものではありません。
悪いのはナトリウム濃度が高い状態になることです。
食塩は生きていく上で必要不可欠な物質です。
人が栄養を吸収するのは腸からなのですが、
ナトリウムがないと栄養が吸収できないのです。
塩がないと腸は何も吸収しないのです。

塩を自由に選べるようになった現在は、
健康に悪い塩と、健康に良い塩を選ぶことができます。
塩の中にはどれだけ摂っても塩化ナトリウムを排出でき、
高血圧にならないばかりかミネラルが豊富に含まれていて、
摂れば摂る程健康になる塩も存在するのです。

ナトリウムの量が多すぎると健康を害してしまいまうが、
腸に吸収された塩分を排出するミネラルがあるのです。
それはカリウム(K)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)です。

かっての専売公社精製の塩は塩化ナトリウム99.5%で、
ナトリウムを排出するためのミネラルが全く含まれていません。
イオン式交換膜による電気透析による精製法です。
塩の用途は広く、工業原料としての使い道があるのです。
国内で消費されている塩の内、80%以上が工業用です。
工業用の塩に不純物が含まれていると機械が故障するので、
99.5%という純度の高い塩で日本の工業を隆盛させようとしたのです。

生命に必要な34元素
生命に必要な元素は有機物を合成する11元素と
ミネラルの23元素を足した34元素です。
生命誕生に関係しているこの34元素を
バランスよく摂取できれば長寿を達成できるはず。

海水には人間にとって必要な23の元素がバランスよく含まれている。
様々な生命体は約40億年前に海の中で誕生したといわれている。
胎児が過ごす羊水も人の血液も海水の成分と似ているといわれます。

この海水から様々な方法で塩づくりが行われてきたが、
いずれもミネラルを十分取り出すことはできていなかったとされる。

そんな中、沖縄の塩製造現場を見学する機会を得たので、
塩の大切さを思い起こしながら、ギネス認定の塩を紹介。

宮城島の「ぬちまーす」

海水を空中で瞬間的に結晶させた塩
ミネラル14種・世界一ギネス認定(2000年2月)
命の塩・ぬちまーす

宮古島の「雪塩」

珊瑚礁地下海水を濃縮し、パウダー状に仕上げた塩
ミネラル18種・世界一ギネス認定(2000年8月)
サンゴ礁から雪塩

塩のとりすぎ=高血圧、という迷信

よろずや本舗

塩が高血圧の原因とされるようになった実験を紹介

最初の記録・・
1904年ボンジャド博士(アメリカ)が高血圧に減塩療法を行って効果があったと発表。

次に・・
戦後、アメリカのダール博士が日本の都道府県別食塩摂取量と高血圧の発生率を調べ「高血圧は塩分のとり過ぎが原因」と報告した。後日、詳しく部落別に分けて調べたら、塩分摂取量が多くても高血圧にならない部落が多く存在するとともに、塩分摂取量が少ない部落でも高血圧部落が多いことも調査されている。


最も有名なのは・・
1953年、アメリカのネーメリー博士の行った実験。ネズミ10匹に、通常の20倍の食塩を加えたものを食べさせ、飲む水は1%の塩を加えたものとした。1%というのは、ネズミの血液中の塩分濃度に近いものである。6ヶ月後に、10匹のうち4匹が高血圧になっていた。この実験は大きな反響を呼び起こし、塩は高血圧の原因として敬遠されるようになった。
 
血圧の上がった4匹のことだけが問題視され、血圧の上がらなかった6匹はまったく無視され、「塩をとると血圧が上がる」ということになってしまったとしたら実験そのものに疑問が生まれてくる。インチキくさい実験かな?・・
 
通常の20倍もの塩を、人間に当てはめてみると、1日10グラムとしても、その20倍、200グラムということになる。こんなに多量の塩分を、6ヶ月どころか1日でもとれるものではない。
 
また、過酷な実験にもかかわらず血圧はおろか、体になんの変調も見せなかったという残り6匹の存在も見逃すべきではないはずだが?・・

この実験で「塩が高血圧の原因」という考えを私たち日本人に定着させているとしたら、考え直してみる必要があるのでは? 
 
日本の常識として健康に気を使うなら塩分控えめがいいということになってしまって、まるで塩は毒のような扱いを受けている。


 
商品に”減塩”と書くとよく売れる。「健康に気を使って、最近は塩分を控えめにしています」という。腎臓機能障害、脳血栓、胃ガン、心臓病まで塩の取りすぎが原因という指摘まである。この”常識”にはうさん臭いものを感じるのでは?

サラリーマンの給料、サラリーの語源が”塩”であることはよく知られた事実。古代エジプトでのピラミッドの造営に従事した奴隷に支給されたのが塩だった。重労働で消耗した身体の疲労回復に塩は欠かかせない。

上杉謙信が宿命のライバル武田信玄に塩を送ったという美談も塩の大切さを示す。

瀕死の重病人が病院に運ばれたときリンゲル液の点滴をうける。このリンゲル液の成分は塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等々だが、そのなかでも主成分の塩化ナトリウムは人間の体液よりやや濃いめ。
地球上にあるすべての生物は海から発生したと考えられている。女性の胎内で新しい生命を育むための羊水は、海の水と全く同じ組成。その海の組成で重要な要素を占めるのが塩である。
塩が健康を害する有害な毒なら、その毒をたっぷり含んだ海から生命は生まれ、また新たな生命を育む女性の羊水はその海水と同じ組成だから人間もまた毒から生まれたことになってしまう。

塩を摂取しなかったらどうなるか

・・『超健康のコツ』(船井幸雄著、ビジネス社)からの抜粋。
江戸時代の牢獄での話である。捕らえられた囚人が頑強に犯行を否認したとき、その囚人には”塩抜きの飯”を与えたという。

テレビの時代劇で、囚人に犯行を吐かせるために石を抱かせたり、逆さに吊して水攻めのような拷問をしているが、実際はよほどのことがないと拷問などしなかったらしい。逆に塩抜きの食事が’ゆるやかな’拷問として行われたという。これをやられた囚人は、日々体力がなくなり、身体のあちこちが辛くなるのはもちろん、なによりも気力がどんどん萎えてくるという。そしてついにどうでもよくなって、最後に白状してしまうというのだ。

塩抜きの食事はまさしく現代の”減塩食”。減塩が身体にいいと信じて実行している人は、江戸時代の牢獄のゆるやかな拷問をうけていると言える。

「減塩が体に良い」というのは現代の迷信である。

「減塩が健康に良い」というのは科学的な根拠がない。

何故こんな迷信を、現代の多くの日本人は信じるようになってしまったのか。誰かが意図的に広めたのか、あるいは自然発生的に広まっていったのか。意図的に広めたのなら、犯人は誰か。

減塩と銘打った商品を発売すると、売り上げがグンと伸びるという事実がある内は、食品会社も減塩迷信を更に広めていくだろう。

「減塩が健康に良い」という迷信が広まったのは第二次大戦後ということは確かなようだ。しかし、犯人の特定は難しいかな。

日本専売公社が販売していた塩↓
http://macrobiotic-daisuki.jp/shio-erabikata-kiken-15327.html