「気功の集い」本年度予定表記事から

気功3要素の内、呼吸と精神について
(本年度の予定表裏面・・田中の独り言)
気功挨拶
伝統医学では医師を上・中・下に分類している。
下医はヤブ医者、中医は病気を治す医師、
上医は病気にならない様工夫してくれる医師。

同様に薬も上薬、中薬、下薬に分類している。
その薬剤の大半は下薬かな。
病気を根本的に治すものでなく、
臭いものに蓋をするような、
その場しのぎのもの・・かと。

ホリスティック医学は
人体が本来持っている自然治癒力を重視する。
疾病治療には根本的解決とその場だけの応急処置があり、
根本的治療の多くは時間をかけて解決していく必要がある。

5000年以上の歴史を持つヨーガや気功の習得にも近道はない。
根本に迫るには真剣に取り組み、時間をかける必要がある。
応急処置を基本とする西洋医学主導の社会で、
気功という言葉も応急処置をイメージする人が大半かな。

不安や緊張といった症状は
肉体が疾病や不調となって訴えるようになり、
マイナスのストレスが蓄積されると疾病となって現れる。

マイナスのストレスが溜まってくると体は危険信号を発してくれる。
筋肉痛、首の痛み、背中の痛み、頭痛、腰痛、姿勢、表情、呼吸、
発汗、胃の不調、不眠症、高血圧さらに心臓発作、脳卒中・・
といった重大な症状があらわれるかも。

ストレスや緊張に起因した疾病が自然治癒力を邪魔しているとしたら、
局所の苦痛を取り除く応急処置も有意義だが、
根本を解決しない応急処置だけでは再発を繰り返し、
医療費の増加に加担するのでは?

健康寿命を延ばすにはストレス回避の能力向上が大切であり、
気功はその手段の一つ。
健康日本21の趣旨にピッタリと思って紹介してきたが・・・

心身に感じる苦痛は主観的なものであり、
疾病治療の効果は気の持ち方によって決まる。

スポーツ選手や武術家が試合中に痛みを感じないように、
熱中している時に痛みを感じなかった経験は誰もが持っているのでは?
心頭滅却すれば火も又涼し・・かな。

疾病治療にも心の持ち方が重要になる。
ポイントはプラス思考でどれだけ信じるかということだろう。

マイナスのストレスを上手にやり過ごす術を会得し、
プラスのストレスを程よく取り入れることで
生き生きとした毎日を送ることができのでは?

精神へのアプローチでもある瞑想は
リラクゼーションと関係が深く、
雑念も過去や未来の悩みも入り込む余地はない。

瞑想状態では脳内に著しい変化が生じる。
リラックス状態のα波が増えると同時に
深い眠りの時現れるδ波も存在する。
酸素の消費量は深い眠りより遥かに少なくなり、
心拍数や血圧、乳酸値が低下する。
生理学上の状態はストレスや不安状態と正反対なのだ。

心身の健康は呼吸の仕方と密接な関係にある。
瞑想も武道もこの単純な原則に基づいている。

貧弱な呼吸は長年の習慣で身に付いたものであり
改めるのは容易でないだろうが、
気功は呼吸法学習の場でもある。

普通に息を吐いても空気の一部は左右の肺や通り道に残っている。
この残った部分を解剖学的死腔と呼んでいる。
普段の呼吸では全能力の5~6分の一とか。

意識的な呼吸で自律神経も調整されることは何度も解説してきたが・・

<以下、前年度末記事>

気功は精神と呼吸と動作の三位一体で生命に働きかけ、
潜在能力を開発するものであり、健康づくりは手段の一つです。

人の体は60兆個ほどの細胞でできており、
新陳代謝を繰り返しています。骨も皮膚も髪の毛も爪も内臓も・・

たとえば血液の中で赤血球は4か月ぐらいで全て入れ替わっています。

1日1兆個の細胞が分裂し、
そのうち3000~5000個の不具合が生じていても、
免疫力をつかさどるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)が修復して
体を守っていると考えられています。

遺伝情報や中枢神経のような変わらない組織も有るようだが、
今の私たちのカラダは1年前とは、姿は同じでも、
中身がほとんど入れ替わっているわけです。

呼吸や意識で体内に分泌し、心身を調整する化学物質も変化します。
そのような仕組みを考えると、普段の食習慣や意識が大切と思えませんか?
 
医療の世界も試行錯誤が繰り返されています。
既存の常識に囚われず、あなたの体はあなた自身で守らねばなりません。

何億年の遺伝情報の歴史を受け継いで、今のあなたが存在します。
あなたは偉大な生命力を備えています。
医師も治療家も、あなたの偉大な生命力を側面から支援するにすぎません。

今のあなたは、あなたが思ったことの結果です。
これは病気に限らず、宇宙の真理と思います。
【氣】の語源を吟味してください。
気功は動作だけと思っている人も多いようだが、
健康維持増進で大切なことは、
気功三要素の一つ【あなたの心(こころ/精神)】と思えませんか?