パーキンソン病について。

パーキンソン病患者は日本で15万人、世界で400万人、高齢化に伴い、2030年には倍増すると予想されています。パーキンソン病は「難病」に指定されています。つまり、西洋医学では治すことが困(難)な(病)気とされ、 多くの医師は対症療法(薬によるコントロール)に頼っているのが現状です。

パーキンソン病という病名は「症状に対してつけられた分類」であり、 本質でないために現代医学に完治できる治療法がないのは当然です。対症療法であっても、薬で症状を抑えていくことができるなら、意味があるという事で薬物投与が治療ガイドラインとされているようです。しかし、現在の薬物投与の効果には限界があるようです。薬が効かなくなったら量を増やし、 副作用が生じればその副作用を抑える薬が加わっていく。
そんなサイクルの中で継続されているのが、現在の一般的パーキンソン病治療法とされています。「薬物の乱用が病状の進行を促す元凶になっている。」という指摘をし、 パーキンソン病は自律神経の乱れによる 脳の血流障害が原因の病気である。 という理論で東洋医学・ハリ治療を取り入れている医師もいます。写真の"パーキンソン病を治す本"出版の安保先生もその一人です。
パーキンソン病を治す本

パーキンソン病は中枢神経系疾患として、今までは「薬物療法が先行する病気」でした。しかし、超高齢化社会に伴い急速に患者数も増加し、西洋医学的な治療では十分な満足が得られず。鍼灸治療を求め治療院を訪れる患者も増えていると予想される。パーキンソン病で生じるふるえ等は症状を緩和する薬も開発され、天寿を全う出来る事も可能になってきたとも言われています。
しかし、パーキンソン病は慢性進行性疾患(少しずつ症状が悪化していく病気)です。治療も長い経過を必要とし、ふるえだけでなく様々な生活上の支障を伴います。鍼灸治療を継続しながら障害を緩和し、日常生活を楽にすることも手段の一つなのです。

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ハリ治療で脳神経回路が調整される

鍼刺激の機序

東洋医学は体質を診て症状を改善し、生命力を増大して病気を治します。はり治療も漢方薬も各自の体質や体調を診て、十人十色のさじ加減が必要なことは同じです。 ハリ治療は数千年の歴史の中で 効果を確かめながら受け継がれたものです。科学的に云々と言う前から実践されてきたもので、明治以降150年程の歴史しかない試行錯誤状態の現代西洋医学とは治療の考え方が違い、科学で全て解明は困難なことは当然です。科学的に全てを証明することは不可能という量子論が 最先端の物理学として認められるようになりました。 科学的証明は後からついてくるものです。そんな中、パーキンソン病治療の研究を重ねる医師の研究報告も認められるようになっています。
パーキンソン病治療

はり治療の醍醐味は「陰・陽・虚・実・補・瀉の理論で病気を治す」 といっても、なんのこっちゃと言われてしまうでしょうが、一人ひとり異なる体質を考慮しながら施術することが鍼灸の考え方です。図左上の肝腎陰虚証とか肝鬱気滞とか・・・という言葉で説明しても理解しかねるだろうと思います。しかし、図右下に示すように西洋医学的言葉(図表)で鍼灸治療の効果を示されれば少しは納得出来るかもしれません。鍼灸師を養成する大学の研究発表がパーキンソン病で苦しむ患者にとって心強い支えになればと思い一部掲載しました。
パーキンソン病に対する鍼治療の臨床効果に関する研究(参考論文)→はり治療研究事例(明治国際医療大学)
【余談】・・・現代西洋医学は救急医療分野では優れた医術ですが、現代西洋医学の成り立ちを考え、現代西洋医学の不得意分野も冷静に見つめ、自分の体は各自で守る気持ちが大切ではないでしょうか?・・参考ブログです→「自然療法=お金にならない治療法」から「現代医療=検査、薬で稼ぐ治療法」へと大きな転換

はり治療で「ふるえ」が緩和される。

鍼治療の例
パーキンソン病に見られる「ふるえ(震戦)」は眠っている場合は見られません。震えを抑えるにはリラックス神経である「副交感神経」を優位にすること (リラックス状態)が大切です。西洋医薬の場合、全て交感神経を緊張させる作用があると考えられています。 これに対して、ハリ治療は「副交感神経」を優位にさせ、 脳への血流を増やし、神経のバランスを整えることができます。 私は、手のふるえ(震戦)も施術中は収まるケースを数多くみてきました。

一番大切なことは日常の生活習慣です。

中でもストレスは自律神経の働きを乱す元凶です。
パーキンソン病患者の多くが便秘を抱えているのも、
交感神経が優位になっていることが一因です。

頑張りすぎたり無理をしている生活を改め、
疲れたら適度の休養をとり、
気持ちにゆとりを持って生活することも大切と考えられます。

パーキンソン病には リハビリ(運動機能訓練)が大切

最近リハビリテーションの重要性が言われるようになりました。
パーキンソン病は運動神経が残っており、
リハビリ出来る可能性が大きい。
リハビリ援助
機能回復の実践も報告されるようになりました。
「LSVTビッグ」と呼ばれる体を大きく動かす運動指導もその一つです。
LSVTは太極拳のような動作をイメージで類推できます。
パーキンソン病患者の発話明瞭度改善に有効であることが知られています。
近年、発声発語への治療効果だけでなく、摂食嚥下障害の改善も報告され始めている。
・・LSVT運動(新潟リハビリテーション大学大学院)・・リンク切れ(2019/1月現在)
・・パーキンソン治療で注目の「LSVT BIG」とは?(週間朝日)

辛くて、冷静になれないかもしれませんが・・

病気になったら、
自分の生き方・考え方を振り返って原因を探すことが必要です。

病気は「長いこと無理を重ねてきたので、
少し休養を取る必要がある。」という合図と考えることもできます。

生命力が衰えているので補充しなさい
と言われているとも考えられます。

あなたは両親から受け継いだ豊かな生命力を備えているはずです。
例えば「ふるえ」は活発な神経運動でもあります。
東洋医学は、生命力を損なわない治療方法に重点を置きます。

パーキンソン病の根本原因はわかっていないので、
難病として指定され、
治療は薬によって症状を緩和する対症療法となっています。

パーキンソン病の原因は突き止められていないが、
症状がおこる仕組みは解明され、
医師の大多数は対症療法を行っています。
神経伝達経路
・・前屈みになって、体重を移動させ、腰を浮かせ、
・・手を支えにして立ち上がり、片足から踏み出す・・

こういう情報を筋肉に伝える所が大脳基底核です。
大脳基底核が情報を体の各部に伝えるためには
ドーパミンが必要なのです。

その大切な神経伝達物質であるドーパミンだけが
減っていく・・それがパーキンソン病と考えらています。

人が正常に動けるためには、
神経伝達物質であるドーパミンと
アセチルコリンのバランスが必要です。
動かそうとする神経と、止める神経のバランスです。
・・
止める神経に働く薬を使っても震えは止まるだろうが・・
そのような処方もあるようだが・・
生まれながらに備わっている免疫機能も衰えてしまうはず。
・・
神経細胞の脱落によって
ドーパミンの量が正常値の20%以下になると
パーキンソン病の症状が現れるようです。

ドーパミンは
正常な人でも毎日わずかながら減少しています。
従って、120歳ぐらいまで生きれば
誰でもパーキンソン病の症状を示すようになると推測されます。

私は介護支援専門員の研修で
施設入所者の大多数にその症状があることをみてきました。

西洋医学のガイドラインはドーパミンの補充を中心にしたものです。
貴重なドーバミンを有効に使っていくため、
様々な薬を調整していくことが治療の基本となっている。

ドーパミンというのは脳内ホルモンの一種で、神経伝達物質です。
L-ドパを服用すると、その1%ほどが脳に入りドーパミンに変わる。

なぜドーパミンだけが減少するのか?
解明はされていないが
交通事故、配偶者の死亡、勤務先のつらさ等の
ストレスや遺伝や環境の影響に加齢・・
も要因の内、と予想されます。

飲酒や喫煙する人の方がパーキンソン病にはなりにくいという調査報告もある。
循環器病、脳梗塞のリスクが多いとして喫煙者は排斥されているが・・

笑うことでドーパミンが増えるという調査もある。

吉本興行が健康産業と言われ始めたきっかけだ。
ガンと糖尿病とリウマチの患者さんを集めて
落語を聞いた後と大学教授の難しい講義の後の
血液検査をしたデータが発表されています。

薬には副作用があります。
次第に効かなくなって、薬の量を増やします。

多忙な医師の大多数は
ガイドラインに従った診療をせざるを得ないのが実情だと思います。
多くの治療は薬によって症状を緩和する対症療法となっています。

パーキンソン病は非常に個人差が大きい病気で、
本人でないとわからないつらさやもどかしさがあると思います。

パーキンソン病の治療は医師だけではできません。
患者さん自身が前向きに理性的に取り組み、
家族の応援を得ることで、
理想的な治療を進めることができます。

西洋医学でも、パーキンソン病の克服には、
薬物療法とともに運動療法などのリハビリテーション
(機能回復訓練)が重要であるとの認識が高まってきています。
パーキンソン病治療纏め
パーキンソン病は慢性進行性疾患(少しずつ症状が悪化していく病気)です。様々な生活上の支障を伴い、治療も長い経過を必要とします。鍼灸治療を継続しながら障害を緩和し日常生活を楽にすることも手段の一つなのです。

パーキンソン病についての医療情報はこちらのサイトにも載せています。
⇒ 【パーキンソン病・医療情報】

その他参考サイト
パーキンソン病などの神経疾患の一部は、このオートファジーの機能がうまく働かず異常なたんぱく質が脳に蓄積してしまうことが原因と動物実験でわかっている。
⇒ オートファジー(自食作用とは)

パーキンソン病の原因のひとつに農薬説もあることは上記医療情報に記載
⇒ 玄米の解毒力

⇒ パーキンソン病とリハビリ 口腔体操

つらい症状を克服し、快適に過ごせますように

パーキンソン病・鍼灸

はり灸施術は心身のバランスを整え、血液やリンパの循環を良くし体質改善を図り、疾病を治療します。鍼灸(東洋医学)は現代西洋医学のように内科、外科、皮膚科、神経科、耳鼻咽喉科、眼科、泌尿器科、小児科、婦人科・・等、臓器局所毎に細分しません。人体を小宇宙・全てが繋がりあった関係にあると捉えます。鍼灸師は東西医学を学んだ国家資格者として、医療の一翼を担っています。医師や施術師はあなたの健康づくりを援助することが使命ですが、学卒後の研鑽次第で技量には雲泥の差が生じます。あなたが信頼出来る治療家に巡り合える事をお祈りしています。

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